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豆知識

Did You Know?

木工家具・木工什器に使用されるOSB合板ってなに?

OSB合板は、住宅建材として広く利用されてきましたが、近年では木工家具や什器にも採用されるケースが増えています。独特の質感や高い強度、安定した品質が評価されており、店舗什器やインテリア用途でも注目されています。本記事では、OSB合板の特徴、メリット、活用シーンを分かりやすく解説します。

OSB合板とは?

OSB(Oriented Strand Board)合板とは、細長い木片(ストランド)を一定方向に配向させ、接着剤と熱圧を用いて成形したパネルです。
主に北米やヨーロッパを中心に普及しており、構造用面材として建築で多く使用されています。木片を積層し配向させることで、均一な強度と寸法安定性を持つのが特徴です。

OSB合板の製造方法

OSBは、以下の工程で製造されます。

  1. 原木を薄くスライスし、細長いストランド状に加工

  2. ストランドへ合成樹脂接着剤を含浸

  3. 外層は繊維方向を揃え、内層は直角方向に配置して成形

  4. 高温・高圧で一体化させてパネル状にする

この「配向された積層構造」によって、単一素材の集成材にはない強度バランスが得られます。

OSB合板の特徴

OSBには以下のような特性があります。

1. 強度が高い

ストランドを方向性を持たせて積層するため、面内の強度が安定しており、建築構造材としても利用される品質を持っています。

2. 寸法安定性に優れる

板全体が均一な素材で構成されているため、反りやねじれ、割れなどが発生しにくい特性があります。

3. コストが比較的低い

丸太の丸ごと利用や小径木を活用できるため、一般的な合板と比較してコストを抑えやすい傾向があります。

4. 見た目の意匠性

ストランドがランダムに交差した独特の模様が特徴で、インテリアや什器に使うことで素材感を表現できます。

木工家具・木工什器でOSB合板が使われる理由

木工制作においてOSBが支持される理由は以下です。

表面意匠によるデザイン性

自然素材ならではのランダムな模様が、ナチュラル・インダストリアル系のデザインに適しています。

高い強度と耐久性

棚板や什器の側板にも使用できる強度があり、実用性と装飾性を両立できます。

大判サイズで扱いやすい

一般的に大判で供給されているため、什器や家具を大型化してもつなぎ目を目立たせず加工できます。

塗装・仕上げの自由度

クリア塗装による素材感の強調や、着色塗装、オイル仕上げなどにも対応できます。

OSB合板の注意点

OSBを家具に使用する際には、以下の点に注意が必要です。

  • 表面がザラつくため、用途によってはサンディングが必要

  • 製品によっては防湿・防水性能に差がある

  • 表面のバラツキがあるため、均一な仕上がりを求める場合には不向き

  • 壁面に利用されるケースが多く、天板には不向き

特に湿気が多い環境では、用途に応じて防水グレードのOSBを選ぶ必要があります。

OSB合板の活用例

木工家具・什器としての一般的な活用例は次のとおりです。

  • 壁面

  • 天井

  • 床の下地材

まとめ

OSB合板は、独特の模様、強度、寸法安定性を兼ね備えた木質素材で、木工家具や什器にも幅広く利用されるようになっています。建築用としての歴史が長い素材ですが、デザイン用途としても高い評価を得ており、今後も加工現場で採用が広がる素材です。家具や什器の素材選びで、デザイン性と強度を両立したい場合に、OSB合板は有力な選択肢となります。

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