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豆知識

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特注家具の「小口(エッジ)処理」の種類と使い分け

特注家具の仕上がりを左右するのは、実は表面のデザインだけでなく「角(かど)」の処理にあります。この板の断面部分を「小口(こぐち)」と呼び、どのような処理を施すかによって、家具の耐久性、安全性、そして高級感が劇的に変わります。本記事では、木口テープから木縁、塗装仕上げまで、特注家具製作で多用される小口処理の種類とその使い分けをプロの視点で詳しく解説します。用途に最適な仕様選びの参考にしてください。

小口(エッジ)処理とは?なぜ重要なのか

家具の製作において、板材をカットした際の断面を「小口(こぐち)」あるいは「木口(きぐち)」と呼びます。多くの特注家具では、パーティクルボードやMDFといった芯材に化粧板を貼って製作しますが、カットしたままの状態では中の芯材が剥き出しになってしまいます。

この断面を保護し、美しく整える工程が「小口処理」です。小口処理が重要な理由は、単に見栄えを良くするためだけではありません。水分や衝撃から芯材を守り、家具の寿命を延ばすという実用的な役割、さらには利用者が角に触れた際の安全性を確保するという重要な目的があります。

小口処理の代表的な種類と特徴

特注家具や什器の設計において、予算や用途に合わせて選ばれる主な処理方法は以下の通りです。

1. 樹脂・紙テープ処理

最も一般的でコストパフォーマンスに優れた方法で、プラスチックや紙素材のテープを貼り付けます。

  • メリット: 安価でカラーバリエーションが豊富。表面の化粧板と色柄を合わせやすく、汚れにも強いです。

  • デメリット: 強い衝撃を受けるとテープが割れたり、経年劣化で剥がれたりすることがあります。また、角の「R(丸み)」を大きく取ることはできません。

2. 木口(エッジ)メラミン貼り

表面材と同じメラミン化粧板を細くカットして小口に貼る手法です。

  • メリット: 表面と全く同じ素材・質感になるため、一体感のある仕上がりになります。非常に硬く、耐摩耗性に優れています。

  • デメリット: 非常に硬い素材ゆえに、角が鋭利になりやすい点に注意が必要です。また、衝撃でパキッと欠けやすい性質もあります。

3. 木口(きぐち)仕上げ

天然木の無垢材を小口に接着し、表面の化粧板と馴染ませる手法です。

  • メリット: 高級感があり、角を削って大きな「R」を付けることができるため、手触りが非常に良くなります。学校や幼稚園など、安全性が重視される現場で多用されます。

  • デメリット: 職人の手作業が必要になるため、樹脂テープに比べてコストが高くなります。また、天然木ゆえに化粧板との色合わせに微調整が必要です。

4. 木口塗装仕上げ

小口にパテを塗り、表面の色に合わせて塗装を施す手法です。

  • メリット: 複雑な形状や曲線(R部分)にも対応でき、シームレスで美しい仕上がりになります。

  • デメリット: 工程数が多くコストがかかるほか、長年の使用で塗装が剥げてくるメンテナンス上の懸念があります。

用途別:プロが教える「失敗しない」使い分けの基準

どの小口処理を選ぶべきかは、その家具が「どこで」「誰に」「どのように」使われるかによって決まります。

学校や公共施設のロッカー・机

不特定多数の人が利用し、安全性が最優先される場所では「木口仕上げ」や「厚手の樹脂エッジ(2mm厚など)」が推奨されます。角を丸く加工できるため、万が一体がぶつかった際の大怪我を防ぐことができます。特にランドセルやカバンが頻繁に擦れるロッカーの入り口などは、耐久性の高い仕様が必須です。

オフィスのデスクや収納棚

コストと実用性のバランスが求められるオフィス家具では「樹脂・紙テープ」が主流です。最近では、1mm〜2mmの厚みがあるテープを使用することで、安っぽさを抑えつつ耐久性を高める設計が一般的です。

飲食店や店舗のカウンター天板

水拭きを頻繁に行い、かつ見た目の美しさが重要なカウンターでは「メラミン貼り」や「木口仕上げ」が選ばれます。特に水気が多い場所では、小口から水分が浸入して芯材が膨張するのを防ぐため、密閉性の高い処理が求められます。

コストと品質のバランスを最適化するために

小口処理は、家具全体の製作コストに大きく影響します。すべてを高級な木縁仕上げにするのではなく、以下のような「使い分け」を検討することで、予算内で高品質な家具を実現できます。

  • 目につきやすい天板や扉: 手触りや耐久性を重視し、木縁や厚手エッジを採用。

  • あまり触れない側板や内部の棚板: コスト重視の薄手テープを採用。

このように、部材ごとに仕様を細かく設定できるのが特注家具の強みです。

まとめ:細部へのこだわりが家具の価値を決める

小口(エッジ)処理は、一見すると小さなディテールですが、家具の「持ち」と「使い心地」を決定づける極めて重要な要素です。素材の特性を理解し、現場のニーズに合わせた最適な処理を選択することで、長く愛される什器が完成します。

弊社では、低圧メラミン化粧ボード「メラスパン」「メラフィット」の製造から、それらを用いた複雑な小口加工まで一貫して対応しております。2mm厚のABSエッジ加工や木縁貼りなど、用途に合わせた最適なエッジ処理のご提案が可能です。

「この用途にはどのエッジが最適か?」「予算内に収めるための代替案はないか?」といったご相談も、専門スタッフが丁寧にお答えいたします。実際の質感を確認できるサンプルもご用意しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。Zoomでのオンライン打ち合わせも承っております。

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